記憶に残っている傑作・名作SF(翻訳編)

下に書いたように、疲れているというのに、昨日の夜寝床の中で、何となく、自分がこれまで読んだSF小説のベスト10みたいなことをつらつら考え始めて(原書講読のテキスト候補に今回SF小説を一つ入れておいた影響である)、別に僕はSFのコアな読者ではまったくないのだが、それでもいくつか、確実にこれは自分の読書体験のベストに入る、という傑作・名作があるのに気づいて、まあ全部いわゆるSFファンから見たらいまさら挙げることもないような「古典」ばかりで、このリストを見るだけですぐに僕が素人であることは分かるようなものばかりなのだが、忘れないうちにここにメモしておく。(と、無駄に息の長い文章)

以下、順不同で(どれが一位とはいいにくいので)
まず思い出したのが、SFをほとんど読まないという人(僕自身もそうだが)でも絶対読めるだろうというのが、
ハインライン夏への扉
これ名作だったな。SFというよりも青春小説として。
次に、もう少しコアにSF的なものとして、
フレドリック・ブラウン『発狂した宇宙』
フレドリック・ブラウン火星人ゴーホーム
の2編。
一説によれば、ブラウンのファンは『発狂』派か『火星人』派に分かれるのだそうだが、僕の好みから言うと『発狂』の方。
ただし両方とも傑作である。『火星人』は、そもそも火星人が出てこないところがすごい。というか、「それ」が火星人なのかどうか、最後まで読んでも結局不明なのである。(と記憶している)そこがモーレツに感動した。
次に思い出したのが、
ル・グィン『闇の左手』
これはもう、何というか、読んで本当に見事だと思ったなあ。大学時代だったと思うが。名作。
と、こんなふうに思い出していったら、結局、本当にすぐ思い出せるのはこの4つだけということがわかった。
で、さらに努力して記憶を探ってみると、たとえば、
アーサー・C・クラーク幼年期の終り
アシモフファウンデーション――銀河帝国衰亡史1』
*ホーガン『星を継ぐもの』
*ベスター『虎よ、虎よ!』
あたりで、結局、全部古いものばかりということが分かる。
自分のSFの教養というのはこの程度のものなのである。
比較的新しいものといえば、、
グレッグ・イーガン『宇宙消失』
を読んだくらいか。シュレディンガーの猫の話は好きなので、おもしろかった。
これで9冊か。ベスト10には一つ足りないな。
自分はいわゆる「ミステリー派」なので、SFだとこんなものか。

追記:上のアシモフは初め『鋼鉄都市』と書いたものから訂正。どっちも面白いけど、『ファウンデーション』の方が名作なので(初めは忘れてた)。