2011-01-01から1年間の記事一覧

学びへのモチベーション

教師をやっていて思うことはいろいろあるけれど、その一つは、学生の学習意欲というか学習に向かう姿勢と、学力は別物だということだ。 つまり、同じ程度の学力でも、学ぶのが好きでその結果その学力に達している人もいれば、勉強にはさして関心がなく、でも…

カラオケ

子ども二人がカラオケに行きたいというので、僕としてはおそらく学生時代以来20年ぶりというカラオケを体験。 (音痴なのでまずめったに行かないのだ) 子どもたちはノリノリ。スピッツの歌はキーがあまりに高すぎて、1オクターヴ下で歌うと僕にはちょうどい…

政界進出も狙う?

今朝、ネットブラウザを立ち上げたら、yahooのトップページの写真が、フランスの自宅に帰るストロスカーンだった。 多分世間では、「婦女暴行容疑で逮捕された前IMF専務理事」として知られているだろう。 結局、被害者とされる女性の証言に不審な点が多いと…

国名シリーズ新訳刊行開始

半年ほど前、クイーンの『ローマ帽子の謎』について、クイーンの国名シリーズの翻訳はそろそろ賞味期限が過ぎているだろう。誰か新訳すべし、と書いたころがあるが、 (今調べたら、今年の4月7日付の記事だった) 今日、吉祥寺の本屋に入ったら、『ローマ帽…

とりあえず抜き書き

宮崎駿『風の帰る場所』(ロッキングオン、2002年←渋谷陽一によるインタビュー集)が、最近の「トイレ本」。 これ読むと宮崎駿っていう人が、かなり「激しい」人なんだなあと知る。作品をよーく見ればそのことは伺えるが、トトロとか魔女の宅急便とかポニョ…

掃除をする身体

昨夜、突然霊感が下りてきて、小説のパーツになりそうなシーンを思いついたので、別に長編小説に仕上げるつもりもないのだけれど、せっかくだから、さっきちょっと二つ三つのシークエンスをスケッチとして書いてみた。書きながら自分でもちょっと興奮した。 …

なるほど傑作!ダルタニャン物語第1部

しばらく前から『ダルタニャン物語』の第1巻と第2巻、いわゆる『三銃士』の物語を読んでいたのだが、今朝、息子を歯医者に連れて行って治療をまっているあいだに読み終えた。 『三銃士』は子供の頃に福音館書店の上下二巻本で読んだきりなのだが、今回読んで…

このソフィー・マルソーはよい

DVDで「アントニー・ジマー」鑑賞。 このソフィー・マルソーはよい。 ソフィー・マルソーって作品によってだいぶ違う感じがあるのだが、ここに出てくるソフィーは実に魅力的。 話は、ちょっとそんなことってあるもんかい、てな終わり方なんだが、雰囲気でとに…

今週から夏休み

DVDで『ポンパドゥール夫人――ルイ15世を支配した女』(監督ロバン・ダヴィ)というのを見た。 これは映画なのか、むしろやたら長いから(2枚組みで計194分)テレビ放映されたドラマか何かなのかもしれない。 あまり期待していなかったのだが、これがなんと面…

認知症、振り込め詐欺、無洗米

造語能力というのはどんな言語にもあるものだが、日本語の造語のセンスというか、作り方が、なんか自分の感覚とずれていると感じることが数年前から多くなった気がする。 その最初が、順番はあまり覚えていないが、「認知症」だったと思う。 これはその前は…

驚きを隠せない

ものすごく久しぶりだ。今確かめたらもう1ヵ月半ぐらい経ってるじゃないか。前の書き込みから。 しかし話はつながっている。 もう一つ、気になる言葉遣いということで。 いやこれは状況を考えるとあんまり突っ込むのは悪いのだけれど、 よくテレビの街頭イン…

「がんばる」は他動詞か

もう何年も前から気になっている表現の一つに、「〜を頑張る」というのがある。 例えば「今学期は、英語を頑張ります」みたいな言い方だ。 学生たちがよく書いてくるので、ったくもう気持ち悪い言葉遣いしやがってと思っていたのだが、子どもたちが小学校に…

明日は都知事選

昨日、都知事選のことを少し書いた。 僕もいろいろ悩んだのだが、やっぱり今回は(も?)正攻法で行くことにした。 だって小池さんが一番まともなことを言っているんだもの。 まともなことを言っている人にちゃんと票が入るということを示したい。たとえ一票…

『歯と爪』

沖縄で買ってきたおみやげの「手づくりちんすこう」をぽりぽり食べている。おいしい。 うちの妻はなぜかおいしいものを見つけてくる野生の勘みたいなものがすごい。店でも物でも。 ちんすこうも大体僕はみやげにもらってもそんなにおいしいと思って食べたこ…

『ローマ帽子の謎』

エラリー・クイーン『ローマ帽子の謎』を読んだ。 なぜ今さらこういう古典の本格ミステリを読んだかというと、飯城勇三の『エラリー・クイーン論』が面白そうなので読んで見たいのだが、この本は完全ネタばれ満載の本なので、その前に一応(全部とはいわずと…

通勤リュック

前からずっと通勤用のリュックが欲しいと思っていたのだが、どうにもピンと来るものがなくて、2年間もそのまま放置してしまっていた。 条件はノートPC(B5サイズ)が入って、A4の書類が入って、そのほかに本が数冊、電子辞書、手帳等が入って、ポケットが細…

親とこどもについて、言葉について、教育について

実家で要介護状態となった親に付き添って病院に行ったり、腕を貸して並んで歩いたりすると、頭をよぎるのは「生の順番」とでもいう観念だった。 昔僕を育ててくれた両親が、今は僕の助けがいる状態になっている。 今僕が育てているこどもたちも、やがて僕に…

地震発生時のことなど

地震から一週間以上が経った。 この日記を更新するのも久しぶりだ。 さっき見たら前の記事は1カ月以上も前のものだったので自分でも驚いた。 とりあえず僕の周囲には大した変化はない。 地震が起きたとき僕は僕の部屋で、妻は妻の部屋で、それぞれ仕事をして…

中山元訳『純粋理性批判』のアマゾンレビューに思う

中山元訳のカント『純粋理性批判』(1)のアマゾン・レビューをたまたま見ていて思ったこと。(今URLを貼り付けようと思ったら、つーか貼り付けたら、ものすごい気持ち悪い長〜い数字や%記号の並んだものになったからやめる)評判どおり、中山さんの非常に読み…

『一発逆転ミステリー』

あんまりログインしないんで、パスワード忘れてしまいそうだ。こないだの日曜日、カミさんと娘が図書館に行って限度一杯の大量の本を借りてきたので、その中にあった赤木かん子編『一発逆転ミステリー(Little selection 13 あなたのための小さな物語)』(…

「翻訳できないもの」について

翻訳についていろいろ考えるのだが、結局、僕の立場はまずは次の言葉に要約される。 翻訳できるものは翻訳できる。翻訳できないものは翻訳できない。 しかし翻訳できないものは、実は「翻訳」の問題ではなくて、そもそもどの言葉でも「表現」できないものな…

ことばと思考

今井むつみ『ことばと思考』(岩波新書)を読み始めた。 第1章に書いてある「色の基礎名」の話ですでに納得いかないことが多数。専門家の議論が素人にはなぜそうなっているのかわからないということはよくある。新書という制約もあるのかもしれない。でもね…

授業について

昔、大学1年のとき、どういうわけだか(というか、わけはあるのだけど書くと長いので省略)文学部のくせに理系の学生の教科書である「ファインマン物理学」の1巻をわざわざ買ってきて読み始めたことがある。 結局最初の方しか読まなかったけど。 その序論み…

『犬身』と『音楽の聴き方』

『犬身』について書くつもりが、また数日経ってしまった。 松浦理英子がこんなにエンタメのサービス精神のある人だとは意外だった。文章が的確でよく整理されていて心地よいし、話の運び方もうまいので、巻頭から一気に引き込まれてしまう。 話が出来すぎと…

新年最初に読んだ本

1月2日に帰省。 行きの新幹線の中で岡田暁生『音楽の聴き方』(中公新書)を読み始める。 うーん、なるほど新書をいくつも(たぶん)書いているらしい著者だけあって、わかりやすく読ませる腕は達者。 面白くなくはない。 ただ、なんというのだろう、どうに…