抜け殻のような週末

授業が始まって一週間。
月・火・水・木と授業をフルにやると、金曜日はほとんど抜け殻となる。唯一のいわゆる「研究日」のはずなのだが、仕事どころではない。
金・土と生ける屍状態となって過ごす。時々泥のように眠る。
金曜は昼間たっぷり3時間ほど眠り、土曜日は、昼前と夕方に1時間ずつくらい寝る。
自分でも恐ろしいほど眠い。
それというのも、単なる肉体的な疲れ以上のものが、今週の後半に降りかかってきたからでもある。
誰だっけ、東大教授を定年で辞めたどなたかが、「大学教授という仕事」みたいなタイトルの本を書いていて、大学の教師の仕事のことをわりと細かく現実に即して描いているらしい。
その中で、大学の教師というのはストレスの少ない仕事、と書いているらしいのだが、それは「東大教授」だったからだろう。あるいは、いわゆる「大学教授」によくあるように、面倒なことはすべて他人(事務職員等)にまかせて雲の上を歩いてきたからだろう。
たとえば企業の営業職のような人たちと比べるつもりはさすがにないが、これで結構僕のような下っ端の語学教師は、大学勤めでもストレスは多いのである。

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日曜日、妻が下の子二人を連れてキッザニアに行ったので、残った僕と小4の長女は『アリス・イン・ワンダーランド』を見に行く。最近の3Dの技術に驚く。なるほどこうなっているのか。
話としては、失礼ながら他愛もない話としか思えないが、映像は驚くようなものである。
ジャバウォッキーの詩がこういう話に化けるのか、という感想はもったものの、やっぱり子供向けのファンタジーだろうな(マッドハッターをメインに据えて、成長したアリスとの恋愛風の味付けをしてあるところもよくできていると言えば言える)。娘はものすごくおもしろかったらしく、喜んでいた。

帰ってきてから、娘は宿題の日記に早速映画のことを書いていた。
それを見ながら、僕はまたしても居間のソファで沈没。
途中何度か誰かが帰ってきたような気がして意識が浮上してきたが、夕方5時に目が覚めたら、娘は1人で本を読んでいて、まだ家族は帰ってきていなかった。
娘は昨日買ってあげた星新一『ボッコちゃん』をもうすぐ読み終わるらしい。
さあ、明日からまた授業。
(授業だけならまだましなんだけどね)