通勤リュック

前からずっと通勤用のリュックが欲しいと思っていたのだが、どうにもピンと来るものがなくて、2年間もそのまま放置してしまっていた。
条件はノートPC(B5サイズ)が入って、A4の書類が入って、そのほかに本が数冊、電子辞書、手帳等が入って、ポケットが細かく色々ついていて、携帯やiPodなどをうまくしまえるようなもの、でなおかつスーツにもカジュアルにも合えばなおよし、といったところだったのだが、この2年間、ときどき思いついたように探して見ると、要するにそういう条件に当てはまるのでよさそうなのは、TUMIというブランドであることがわかった。(いきなりかなりピンポイントな絞り方であるが)
ところが、このTUMI、ウェブサイトを見てみるとバカ高いのだ。
カバンにいくら出すかというのは、その人の価値観によるかもしれないが、僕にはTUMIの価格設定は「ぼってる」としか思えなかった。
「ぼってる」という言葉が悪ければ、ブランドにあぐらをかいて「足元を見ている」のだ。(あ、言い換えてもやっぱり言葉が悪いか)
まあ別に出そうと思えば出せないわけではないのだが、こういう強気な値段でもこちらからほいほい頭下げて買ってしまうみたいに思われるのが嫌なので、何か躊躇してしまうのである。
ところが先日、家族で沖縄に旅行した帰り、那覇にあるDFSギャラリアでTUMIタイガーアイというシリーズのリュックを見てめちゃくちゃ気に入ってしまった。
こ、こ、これは買いたい。値段も3万8000円ぐらいで、うーん、高いといえば高いが、TUMIにしてはリーズナブル。
うう・・・と迷ったのだが、辺りには店員が一人もいない。人っ子一人いない。しかもこちらも時間があまりなかったので、とりあえずスルーして帰ってきてしまったのだった。東京戻って、多少高くても直営店行って買えばいいや、と思ったのである。もし近くに店員がいれば確実に買っていただろう。
ところが(ところがばっかりだな)、家に帰ってネットで調べて見たところ、タイガーアイというのは、なんとDFSギャラリア限定のシリーズだったのである。おお、何ということか。もう買えないのである。また沖縄か、グアムとかハワイとかに行かないと永久に買えないのである。

俺は呪ったね、自分の判断を。なぜあのとき買って帰ってこなかったかと。

まあそんなわけで、帰ってから数日は、ネットでTUMIのサイトを見ながら、この7万のリュック買うかーとか、いや革じゃなくても同じデザインのこっちでもいいかー4万だしとか、でもあのタイガーアイよかったよなあ、とか、うらめしく眺めて暮らしていたのである。
確かにTUMIのリュックはどれも高級そうな、ラグジュアリー感バリバリで魅力的ではある。だがどうも形とか、自分的にはピンと来ないんだよなあ。そういう中であのタイガーアイは別格だった。

まあそれで、結論としては、結局今回TUMIはやめて、もっとぐっとリーズナブルなHEDGRENのリュックを買ったのである。四角いリュックというキャッチフレーズのHGA-16Mで、色はカーキ。価格は10,290円。
なんかいきなりおもいっきりカジュアルな、ハイキング向けのリュックなのだが。
実はネット通販で買ったので、実物はもう少しシックなのかと想像していたのが、実際見てみるとこれは明らかに「アウトドア派」だな。
1万円なら安いと思っていたのだが、この外見はあまり1万円もしそうなバッグには見えない。ただしファスナーの持ち手とかなにげにおしゃれで、細部の仕上げなどはそれなりに凝ってはいる。一応ベルギーのメーカーだから、ヨーロッパ風のセンスなわけか。
このリュックで気に入っているのは、とりあえずノートパソコンが入り、A4のファイルが入り(書類そのものより一回り大きいA4サイズの封筒もぎりぎり入る)、それでいて非常にコンパクトなところ。まさに必要なものが入るぎりぎりの大きさ。
それからもうひとつ、ショルダーの部分に携帯電話用のポケットがついているところ。これだといちいちリュックを下ろさずに携帯が取り出せる。
難をいえば、もう少しポケットがいろいろな細かい収納部分に分かれていたりするとうれしかったかな。
まあコンパクトなリュックで、それでいてかなり容量は入りそうだから、まずます気に入っている。しばらくはこれで通勤しようと思っている。
この1年の間にまた考えて、本当にもっと「ラグジュアリーな」リュックを買うかどうか決めよう。